優仁ホームでの自立支援

 優仁ホームでは一人ひとりのご利用者に対し“自立支援”の考え方を基本に支援させていただいています。“自立支援”という言葉はとても抽象的でわかりにくいことから、その意味を職員全員で掘りさげ(2016年)、独自に2つにまとめ今日に至ります。今回は聞きなれない自立支援について、当施設での事例と考え方についてご紹介します。

【優仁ホームでの自立支援の一例】

  • 体重減少を目指しご自身で毎日体重測定。毎日の摂取水分や間食なども合わせてノートに記録し、週1回職員と振り返りを行いながら次のステップに移行。
  • 一人外出を実現するため、職員と共に道を覚え、公共交通機関の乗り方を会得することで行きたい場所に一人で外出できるようになった。
  • 金銭の自己管理を目指し、出納帳を付けることで週1回ずつの小遣い自己管理から、2週間、1か月とご自身で管理する期間を伸ばすことができた。
  • それまでオムツ使用が当たり前だった方に対し、職員からの定時の声掛けやトイレへの誘導、水分量の把握などを通じてオムツなしでの生活が可能になった。
  • 入浴の際、必要品の入ったカゴをお風呂まで毎回職員が運んでいたが、専用の肩掛けバックであればご自身で対応できることから工夫を重ね、ご自身で運ぶことが可能となった。
  • 毎月、地域支援部署を中心に実施している“暮らし講座”は、アパート生活を目指す方を対象に、それに必要な生活力の説明や健康管理、金銭管理、アパート生活などを紹介し、不明点を解消し自立心を育み、やる気に働きかける取り組み。

 こういった大小の取り組みは、ご利用者が思い描く将来をもとに職員からアドバイスさせていただき、共に検討しながら進めています。こういったチャレンジを積み重ねることで、一歩ずつ前進し、ご本人の自信にもつながっています。職員の支援を通じて少しでもその方らしく生活できるようになることが私たちの願いです。

~ 優仁ホームの考える自立支援とは ~

  1. 利用者の生きることの全体像を捉え、生活機能・身体機能・精神機能の維持・向上を図るとともに、その方の主体性や意向を尊重し、自分らしい生活を送るよう支援すること
  2. 本人の持っている能力に目を向け、利用者の“出来る”部分を引き出しながら、「〇〇したい」という気持ちを育てていく、目標意識をもった生活を送っていただくこと